日記の試み

すでに土佐日記に「男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり」とあるように、日記は日本の伝統文化である。

ブログを書いている人の多くが、日記という目的に使っているのも、その伝統なのかもしれないが、自分でも、同じようにしてみようということで、してみようと思う。

かねてより、日誌のようなものは書いてきた。日付と曜日を列挙し、未来の日々については、今後の予定を書き、当日には、その日のことを書き、過去には、記録が残っていく、という方式である。しかし、それは他人に向けては公開してこなかった。逆に、日記というものを公開して他人に読ませるメリットがわからない。むしろ個人情報等を知られるデメリットがある。匿名で日記を公開している人も多いようだ。

日誌には出来事を記録してきたが、その時々に考えたことも書きとめてきた。ただ、書きとめたことは、そのまま埋もれていってしまうことが多い。考えたことの断片をブログとして書いておき、必要におうじてリンクを貼れば、ブログ上に集積している研究情報とリンクして活用できるのではないかとも考えた。

日本の人々がブログ上に日記を書くときに、これも古典からの引用だが、徒然なるままに、と書く人が多い。じっさい考えたことを文章にすると、テーマの違う思考の断片が流れては消え、連想によってまた流れていく。Twitterというのは、一個一個の思考の流れを記述するのに、よく合ったメディアだなとも思う。

そして話は飛ぶのだが、最近、ベイトソンの、精神の生態学を取りだして、またすこし読んでみた。と書きつつ、

のように、ちょっと蔵書目録のように使えるのも、はてなブログの活用法である。

発信すべき情報は、そのつど記事を書いて発信してきた。大学での授業の教材もブログにアップしてきたが、昨年度以来、大学での授業がオンラインになってから、ブログを講義代わりに使ってみたところ、これが便利で、しかも受講生からは意外に好評だった。

まずは、明日の人類学の講義ノートを書かなければならない。

(文章が途中で途切れるようだが、日記という文章に落ちをつける必要はないし、後で加筆修正してはいけない、というわけでもないだろう)